SNSの隆盛に伴い、理想的な自分を維持するために心理的に無理をする人が増えている

症状が分かりにくいうつ病

診察

うつ病の中でも特に注意が必要

微笑み鬱病はうつ病の中の一つで、初期のころは周囲にいる人はもちろん、自分でも気付いていないことが少なくありません。しかし人がいないときに気分が落ち込んだり、無性に泣きたくなってきたら専門の医療機関を受診することを考えるべきでしょう。微笑み鬱はうつ状態にありながらも人の前では笑顔を絶やさないうつ病のため、発見が遅れると症状が長引いてしまいがちになるのが特徴です。一人になりさえしなければ普段と変わらない態度で人と接することができるため、自分でも微笑み鬱になっているという認識がなかなか持てないという人も多く見られます。しかし常にうつうつとした気持ちを抱えて過ごしているため、何かのきっかけで自殺や自殺未遂を起こしてしまうことにもなりかねません。微笑み鬱になってしまうと少々の気分転換などでは改善することは不可能ですので、心療内科や精神科できちんとした治療を受けることが大切です。初診はほとんどが予約制となっていますので、あらかじめ予約をしておきましょう。もしも内科的疾患などで服用している薬がある場合は、飲み合わせのことも考えてお薬手帳も持参してください。

うつ病は落ち込んで泣いたり、無気力になったりする分かりやすい病気と思われがちです。しかし微笑み鬱は人前では穏やかな笑みを絶やさずに過ごすことができるため、分かりにくいうつ病と言えます。微笑み鬱はいったん人がいなくなると落ち込みが激しくなり、拒食症や不眠症に苦しむことも珍しくありません。仕事に行くために支度をすることに大変な苦痛を伴いますが、職場についてしまえば苦痛を隠して元気にふるまうことができます。ただし実際にはかなり無理をしている状態ですので、心の奥では常に終わりにしたいという考えや死にたいという気持ちを抱えています。微笑み鬱は真面目で責任感が強い人がなりやすく、大切な人や職場に心配や迷惑をかけないようにとの一心で、必死に微笑みを絶やさないようにしているのが特徴です。また落ち込むことに罪悪感を抱くこともあり、そんな自分に劣等感を持っていることも少なくありません。落ち込んでいる姿を見られたときには、すべて自分のせいだと責めてしまうことも微笑み鬱によく見られる傾向です。